2005年09月02日

JIS規格 銅及び銅合金の板及び条 JIS H 3100:2000/適用規格・種類・記号・機械的特性・性質・試験 など

長井技研ホームページ更新情報。

JISに規定される非鉄金属の種類・特性・用語 など、JIS規格本文の内容を抜粋してまとめてあります。
今回アップした内容は、

銅及び銅合金

ということで、以下のJIS規格本体の内容をまとめたものです。


JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条
Copper and copper alloy sheets, plates and strips

資料館』 の 『2.JISに規定される非鉄金属の種類・特性・用語など』 のコンテンツとして追加しました。
こちらのリンクからどうぞ。

資料館

2.JISに規定される非鉄金属の種類・特性・用語など

JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条
Copper and copper alloy sheets, plates and strips


JIS規格 『JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条』 本文では、銅及び銅合金における、適用規格・種類・記号・機械的特性・性質・試験 などについて規定されています。

詳しくはこちらのJIS規格、 『JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条』 からどうぞ。

ひとくちに銅、銅合金といっても詳しく分類すれば結構いろんな銅、銅合金があります。

例えば・・・

・無酸素銅
・タフピッチ銅
・りん脱酸銅(リン脱酸銅)
・丹銅
・黄銅(真鍮(真中、真ちゅう))
・快削黄銅
・すず入り黄銅

などなど。

その他詳しくは、 JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条』 をご覧下さい。

銅及び銅合金は、一般板金、板金加工・精密板金にいおてもよく使われる非鉄金属材料です。
よろしければこちらもご参考に。

>> 板金加工・精密板金の材料
>> 材料の豆知識

尚以下に、JIS規格、 『JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条』 の内容について、見出しなど概略内容を転載しておきます。

JIS規格 JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条


1.適用規格

本規格 「JIS H 3100:2000 銅及び銅合金の板及び条」 は、圧延した銅及び銅合金の板(以下、板という。)及び条(以下、条という。)について規定する。


2.引用規格

次に揚げる規格は、上記規格に引用されることによって、この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は、その最新版を適用する。

JIS B 8270 圧力容器(基盤規格)
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 0501 伸銅品結晶粒度試験方法
JIS H 0505 非鉄金属材料の体積抵抗率及び導電率測定方法
JIS H 1012 銅及び銅合金の分析方法通則
JIS H 1051 銅及び銅合金中の銅定量方法
JIS H 1052 銅及び銅合金中のすず定量方法
JIS H 1053 銅及び銅合金中の鉛定量方法
JIS H 1054 銅及び銅合金中の鉄定量方法
JIS H 1055 銅及び銅合金中のマンガン定量方法
JIS H 1056 銅及び銅合金中のニッケル定量方法
JIS H 1057 銅及び銅合金中のアルミニウム定量方法
JIS H 1058 銅及び銅合金中のりん定量方法
JIS H 1059 銅及び銅合金中のひ素定量方法
JIS H 1061 銅及び銅合金中のけい素定量方法
JIS H 1062 銅及び銅合金中の亜鉛定量方法
JIS H 1292 銅及び銅合金の蛍光X線分析方法
JIS Z 2201 金属材料引張試験片
JIS Z 2204 金属材料曲げ試験片
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験 − 試験方法
JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法


3.銅及び銅合金の種類及び記号

銅及び銅合金の板及び条の種類及び記号は、表1による。
備考 : 質別を示す記号は表1の記号の後に付ける。

表1 種類及び記号


4.品質

4.1 外観

板及び条は、仕上良好・均一で、使用上有害な欠陥(2)があってはならない。
注(2) 使用上有害な欠陥は、受渡当事者間の協定による。


4.2 化学成分

板及び条の化学成分は、表2による。

表2 化学成分


4.3 機械的性質及びその他の特性の項目

板及び条の機械的性質及びその他の特性の項目は、表3による。

表3 機械的性質及びその他の特性の項目


4.4 機械的性質


4.4.1 板及び条の機械的性質

板及び条の機械的性質(引張強さ・伸び・曲げ性・硬さ)は、表4による。
備考:規定厚さ範囲外の寸法のものの機械的性質は、受渡当事者間の協定による。

表4 機械的性質


4.4.2 耐力

耐力は、表5による。ただし、JIS B8270 に適用される場合に限り適用する。

表5 耐力


4.5 結晶粒度

板及び条の結晶粒度は、表6による。ただし、これは注文者の要求のあるものに限り適用する。この場合、表4は適用しない。
【※表6は割愛】


4.6 導電率及び体積抵抗率

板及び条の導電率及び体積抵抗率は、表7のa)及びb)による。ただし、これは注文者の要求のあるものに限り適用する。この場合、表4は適用しない。
【※表7は割愛】


4.7 水素ぜい性

C1020 ・ C1201 ・ C1221 の板及び条は、6.7の水素ぜい化試験を行った場合、結晶粒界に水素ぜい化特有の多数の気泡又は粒界分離を示す組織があってはならない。ただし、C1201 ・ C1221 の板及び条は、注文者の要求のあるものに限り適用する。


4.8 深絞り性

C2051の条について、6.8の深絞り試験を行った場合、耳の高さは0.7mm以下でなければならない。


5.寸法及びその許容差


5.1 板の標準寸法

板の標準寸法は、表8による。

表8 板の標準寸法


5.2 条の標準内径

条のコイルの標準内径は、表9による。

表9 条の標準内径


5.3 寸法の許容差

板及び条の寸法の許容差は、表11〜14による。ただし、適用寸法及び適用すべき許容差は、表10による。
備考 : 規定範囲外の寸法のものの許容差は、受渡当事者間の協定による。
【※表10〜14は割愛】

表10 板及び条の適用寸法及び適用すべき許容差 【割愛】

表11a) 板の厚さの許容差 【割愛】
( C1020 ・ C1100 ・ C1201 ・ C1220 ・ C1221 ・ C2100 ・ C2200 ・ C2300 ・ C2400 ・ C2600 ・ C2680 ・ C2720 ・ C2801 ・ C3560 ・ C3561 ・ C3710 ・ C3713 ・ C4250 ・ C4430 ・ C4621 ・ C4640 )

表11b) 板の厚さの許容差 【割愛】
( C6140 ・ C6161 ・ C6280 ・ C6301 ・ C7060 ・ C7150 )

表11c) 板の厚さの許容差 【割愛】
( C1100PP ・ C1221PP ・ C1401PP )

表11d) 板の厚さの許容差 【割愛】
( C6711 ・ C6712 )

表11e) 条の厚さの許容差 【割愛】
( C2051 を除く )

表11f) 条の厚さの許容差 【割愛】
( C2051 )

表12a) 板の幅の許容差 【割愛】

表12b) 条の幅の許容差 【割愛】
( C2051 を除く )

表12c) 条の幅の許容差 【割愛】
( C2051 )

表13a) 円板の径の許容差 【割愛】
( C1100 ・ C1201 ・ C1220 ・ C1221 ・ C2100 ・ C2200 ・ C2300 ・ C2400 ・ C2600 ・ C2680 ・ C2720 ・ C2801 )

表13b) 円板の径の許容差 【割愛】
( C4430 ・ C4621 ・ C4640 ・ C6140 ・ C6161 ・ C6280 ・ C6301 ・ C7060 ・ C7150 )

表14 板の長さの許容差 【割愛】


5.4 条の曲がりの最大値
条の曲がりの最大値は、表15による。ただし、規定範囲外の寸法のものの許容差は、受渡当事者間の協定による。

表15 条の曲がりの最大値 【割愛】


5.5 板のひずみの最大値

板のひずみの最大値は、表16による。
備考 : 規定範囲外の寸法のものの許容差は、受渡当事者間の協定による。

表16 板のひずみの最大値 【割愛】
( C4430 ・ C4621 ・ C4640 ・ C6140 ・ C6161 ・ C6280 ・ C6301 ・ C7060 ・ C7150 )


6. 試験


6.1 化学分析試験

化学成分の化学分析試験は、次のいずれかによる。
JIS H 1012、 JIS H 1055、 JIS H 1061、 JIS H 1051、 JIS H 1056、 JIS H 1062、 JIS H 1052、
JIS H 1057、 JIS H 1291、 JIS H 1053、 JIS H 1058、 JIS H 1292、 JIS H 1054、 JIS H 1059


6.2 引張試験

引張試験は、JIS Z 2241 による。この場合の試験片は、圧延方向又はその直角の方向に取った表17の JIS Z 2201 の試験片とする。

表17 試験片の種類


6.3 曲げ試験

曲げ試験は、JIS Z 2248 による。この場合の試験片は、圧延方向又はその直角の方向に取った表17の JIS Z 2204 の試験片とする。


6.4 硬さ試験

硬さ試験は、JIS Z 2244 による。


6.5 結晶粒度試験

結晶粒度試験は、JIS H 0501 によって、表面に平行した面について行う。


6.6 導電率試験及び体積抵抗率試験

導電率試験及び体積抵抗率試験は、JIS H 0505 による。


6.7 水素ぜい化試験

水素ぜい化試験は、試験片を水素気流中において、850±25℃で30分間加熱した後、研磨し、エッチングし、顕微鏡で75〜200倍に拡大し、ぜい化の判定を行う。


6.8 深絞り試験

深絞り試験は、条から径約24.3mmの円板を打ち抜き、これを図1のようなポンチ及びダイスを用いて平底付き円筒に絞り加工する。その際にできる耳の高さを測定値とする。


7. 検査

検査は、次のとおり行う。

a).板及び条は、外観・寸法を検査するとともに 6.によって試験を行い、4.及び5.の規定に合格しなければならない。

b).引張試験・曲げ試験・硬さ試験・結晶粒度試験・導電率試験・体積抵抗率試験・水素ぜい化試験・深絞り試験は、種類・質別・厚さの同じ板又は条について通常3000kg又はその端数を一組とし、各組から任意に1枚を取り、試験片を作る。

c).製造業者によって行われる導電率試験及び体積抵抗率試験は、製品が既に試験されたものと同一ロットであった場合は、その試験値を用いて検査を行ってもよい。

d).そのほか一般事項は、JIS H 0321 による。


8. 表示

板及び条は、1包装ごと、1巻きごと又は1製品ごとに適切な方法によって、次の事項を表示しなければならない。

a).種類及び質別、又はそれらの記号
b).寸法
c).製造番号
d).製造業者名又はその略号






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